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暗闇のスキャナー
≪読書感想 『暗闇のスキャナー』≫

「麻薬」が題材になったものには、あんまり魅かれないのだけれど。
それでもこれは、ドラッグものと切り捨てるには惜しい魅力を感じた一作。どちらかというと、ディックお得意の「現実崩壊もの」な気がする。それもとびきり強烈の。

ストーリーらしい、ストーリーはなくて。ジャンキーの日常を淡々とスケッチしていく感じ。・・・なので始めはとっつき難さを感じたものの、そのディティールが詳細なので少しずつ引き込まれていく。

この小説でちょっと面白いな、と思ったのは。「キメた瞬間」だけでなく(こういうのって、いい加減食傷気味)、ドラッグの服用によってもたらされる「現実への不安」に筆が割かれていること。

日常のちょっとした不安感が、ドラッグのせいでどんどんどん増していく。潜入捜査官である主人公が、ジャンキーに混じった「自分自身」を監視しなければならなくなる・・・という特殊な状況が、それをさらに増大させる。じわじわと物語は進むけれど・・・気がついたときには、主人公はアッという間に現実からズレてしまう。ジャンキーである当人はそのことに気がつくわけもなく(まさにミイラ取りがミイラに)。そこが強烈だった。怖かった。

エピローグや主人公の恋人のドナのキャラクターには甘さを感じたものの(どっちも都合が良すぎる)。ジャンキーへの等身大の目線の、悔恨の情に満ちた「あとがき」には泣けた・・・。ドラッグものという枠を超えて、なにか突き刺さるものがある小説だった。

暗闇のスキャナー
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テーマ:SF小説 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
ドラッグモノといえば、、、
今読んでる途中なのだが、、、「透明に限りなく近いブルー」/村上龍が、「暗闇のスキャナー」とかぶっていると思った。

暇があれば、読んで、比較すると面白いかも!
2006/05/02(火) | URL | スウィングマン #-[ 編集]
村上龍の「透明に~・・・」、
ふむ、ぜんぜん知りませんでした。
メモメモ・・・頭の中に入れておきます。
タイトルがいいですね。

ちなみにスウィングマンさんは
「暗闇のスキャナー」どうでした?
2006/05/05(金) | URL | エクセルシオ #-[ 編集]
沈黙のスキャナーは、未読です。
2006/05/06(土) | URL | スウィングマン #-[ 編集]
あっ、暗闇のスキャナーですね・・・。
(無粋なツッコミ、すみません)
2006/05/07(日) | URL | エクセルシオ #-[ 編集]
これは、
失礼!(恥、、、)
2006/05/17(水) | URL | スウィングマン #-[ 編集]
いえいえ。
これはこれで、どこかでありそうな
タイトルですよね(笑)。
2006/05/18(木) | URL | エクセルシオ #-[ 編集]
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2008/11/05(水) | URL | #-[ 編集]
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